誤報!?やっぱりお前か、毎日新聞


さて、しつこく六会コンクリートの骨材偽装の話。取り上げるブログも出てくるわけで。

【重要】六会コンクリートによる生コン偽装について ー九段下で働く社長ブログ -東京事業用不動産事情-
http://estater.blog19.fc2.com/tb.php/32-a7b09f28

要は神奈川県の建築現場で、強度不足のコンクリートをマンション等の建築に使用していたことが発覚した訳ですが、その数なんと196物件!
(中略)
煽っているのではなく、本当に危険な状態なので神奈川のマンションにお住いの方、現在当該エリアでマンション購入手続き等を行っている方は情報の更新に細心の留意を払ってください。

え!?強度不足?そんなこと言ってたっけ?

ということでニュースを検索してみたところ、ちゃんとソースが出てきました。

生コン:違反原料の溶融スラグ混入 強度不足、2棟使用−−神奈川・藤沢の業者
http://mainichi.jp/select/jiken/news/20080709ddm041040132000c.html

毎日新聞ですね。ちなみに、「強度不足」と出てくるのはタイトルだけで、本文には出てきません。

もちろん、六会コンクリートが納入したコンクリートはJIS規格外品なわけで、建築基準法違反でもある。しかし、強度不足であるとは誰も言っていないはずです。

今回の偽装が露見したきっかけは、「ポップアウト」、壁からコンクリート片が剥がれ落ちる現象から露見したと聞いています。逆にいえば、これが起こるまではコンクリートに問題があるとは誰も思っていなかった。建築主事もしくは指定機関による検査済証を得て、使用されている物件も多くあった。検査では当然、強度試験、コンクリートの圧縮試験の結果も調べられますので、これを通ったということは、少なくとも供試体の強度には問題がなかったと言うことです。

もちろん、これから使用された物件について、実際に打設された壁なり柱なりからコアを抜いて、強度の検証は行われるでしょう。しかし、六会コンクリートの品質担当が、溶融スラグ使用の理由として、最近の砕砂の品質悪化対策をあげていることから推察して、ここで強度不足という結果が出る可能性は少ないと思います。少なくとも、毎日新聞の報道当時にその結果が出ていれば各社それを伝えていなければおかしい。

毎日新聞が罪深いところは、この誤報は、偽装されたコンクリートが使用された物件を購入した今回の被害者である人々に、さらなる風評被害を与えるものであるからです。現に、不動産の価値を取り引きする不動産会社の社長が、「強度不足」であると信じてしまっている。資産価値に与える影響はいかばかりか。

もちろん、ポップアウトで壁が剥がれ落ちれば断面欠損であり強度は失われますが、それは鉄筋で拘束されていない範囲でのこと。適切に補修すれば強度は保てるものと考えます。剥落したコンクリート片が下を歩いている人の頭の上に落ちないよう、防護対策をとることは必要になるでしょうが。実際にどのような対策をとるかは個々のケースによるもので、選択肢はいくつかあると思います。


しかし、「強度不足」であれば取れる道は多くない。


コンクリートの挙動に関しては再現が難しく、また結果が出るのに時間がかかります。特に落ち着いた対応が求められる今回の事件において、この誤報は断じて許されるべきものではないと思います。