頭が悪くなる病気

たぶん、鬱病というと、気分が沈む、暗くなる病気だと思われていると思う。

たしかに、うつ病になると気分は沈む。だけど、それは2次的なものなんじゃないかと思う。

うつ病は、脳内伝達物質の分泌が少なくなることによって起こると言われている。そうなると、当然の帰結として、「頭が悪くなる」のである。

今までできていたことができなくなり、ミスが多くなる。周囲にそれをとがめられたりして自信をなくす。それがストレスとなって、さらにうつがひどくなる。さらにミスを重ねて・・・。

つまり、頭のはたらきが悪くなる→気分が沈む→頭のはたらきが悪くなる→・・・の無限ループである。

卵が先か、ニワトリが先か、という問題ではあるのだが、「うつ病」という病名からして、気分が沈むほうばかりをクローズアップしすぎである。

自分が病気にかかって、うつ病の症状を色々調べたからこそ、頭のはたらきが悪くなるのが、病気のせいだと思うことができるようになったのだが、自分が現在健康だと思っている人は、頭が悪くなる病気があるなどということは、夢にも思わないと思う。実際、自分もそうだったし。

もし、風邪が「咳病」という病名だったとしたら、頭が痛くなったり下痢をしたり、熱が出ても、「咳病」だと認識できない、あるいは認識することが遅れたりするのではないだろうか。つまり、症状の一面だけを表す言葉は、病名として不適当ではないだろうかということだ。

「うつ」という言葉は、気分を表す日本語として定着しすぎているから、病気も気分だけに現れると思ってしまう。そもそも、メランコリーも、ブルーも、日本語では区別なく「うつ」である。今の私のように、気持ちは沈んでいなくとも、体はだるくてしょうがないとき、こんな説明をいちいちするのは億劫でたまらない。ただでさえ、億劫さと戦わなければならない病気なのに。

「脳内物質分泌不全」とか、なんかいい病名考えてよ。患者が病気の治療に専念しやすいような。