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建築ブログの炎上について考える

建築

 さて、先日も書いたとおり、全然盛り上がってない建築ブログだけれど、今日は先走って建築ブログはいかにして炎上すべきかについて考察したいと思う。おせっかいな話だ。



 まず言おう。施工中の建物の写真を載せるのは、やばい。



 誰もが考えつく建築ブログのテーマとして、ある建物を計画から竣工まで、ドキュメンタリータッチで追っていく、というものが考えられる。現実にそのようなブログは存在する。

 当然、こういったブログのコンテンツの主体は、現場を撮影した写真となるが、これには多大なリスクを伴うということを承知しておかなければならない。

 一番、リスクとして高いのが、労働安全衛生法関連の違反。

 ブログではないが、最近ヘーベルハウスの、「みどりのそっよっかーぜっ!」とかいいながらやってるコマーシャルだって、けっこうグレー。3F(だったかな?記憶あいまい)のスラブまわりに親綱らしきものが張ってあるけど、これ、手すりとしては成立しない、よね?まあ、ヘーベルハウスの構法もよくわからないし、言い訳らしきものはいくつか考えつくので、あんまり強く言えないけど、コマーシャルとして出すことはわかってるのだから、もっと真っ白にしとけばいいのに、と思う。というか、真っ白にするのは至難の業だともいえる。

 
 大手企業のつくるものでもそうなのだから、まして個人製作のブログをや。自分の写したいもののほかに、思わぬものが写っている可能性がある。


 そもそも、監督署は通常、一戸建住宅の現場なんかに臨検に入ったりはしないのだろう。安衛法ってなに?と言わんばかりの小現場はいくらでもある。工務店レベルでは、切符一枚切っただけで倒産、従業員一同路頭に迷う、といった事態も考えられないではないし、これでは、本来労働者保護の立場である法の趣旨を履き違えることになってしまう、ということか。だけど、法は法。写真という記録にしてまでおおっぴらにしてると、見せしめにガブっとやられるかもしれない。



 安全とくれば品質。例えば、配筋写真なんかを載っけたとすると、それを見る建築関係者全員の「配筋検査」を受けることになる。本来、監理の立場にある人間がOKしてれば問題ないことでも、あとでコメント欄が、「あの配筋はおかしい」なんてもので埋まったとして、それを仮に施主が見たらどう思うだろうか?


 たとえ設計通りに工事が進んでいても、断熱性能やら、結露やら、遮音やら、漏水やら、「あとちょっとお金をかければ」などというコメントが並んだとする。施主に対してそれら全てと予算との兼ね合いについて、十分な合意が得られていれば話は別だが、そうでなかった場合、信頼関係にヒビが入らないとも限らない。

 
 結論として、ブログで紹介するには、施主が他人であってはいけない。たとえ身近な人でも、全幅の信頼を置いてくれる人、お金の話に発展する可能性が極めて少なく、かつ忍耐強いひとでなくてはならないだろう。


 ここに挙げた以外にも、建築現場写真をブログにのせることにはリスクを負う可能性が高い。建築は後戻りできない行為であるから、それを進める者は、あらゆるリスクを全力で回避しなくてはならないはずだ。現状においては、建築ブログの閲覧者は「炎上」をもたらすほどの勢力を持ってはいないだろうが、こと建築に限っては、ボヤすらも許されないということは言えそうだ。



某ブログを見ながら、そんなことを思った。